被災地における理科支援事業
   〜全国大学技術組織連携による
     「出前おもしろ実験室」プロジェクト〜
鳥取大学技術部

事業の趣旨

 平成23年3月11日の東日本大震災により,被災地では仮設住宅での生活を余儀なくされており,十分な学習環境を得られない状況にある生徒児童も多いと思われました.
 そこで,鳥取大学技術部では,少しでも多くの現地の子どもたちに理科の学びの機会を提供すること,更に,科学の楽しさを伝えることで,将来の日本を支える「科学」に少しでも興味・関心を持ってもらえることを目的として,被災地の小学校を訪問し,「出前おもしろ実験室」を開催致しました.

事業対象

 被害が大きい被災地の一つであり,「被災地小学生への読み聞かせ Web配信事業」で本学と交流のある宮城県石巻市を対象とし,希望する小・中学校で実施することとしました.

事業概要

 宮城県石巻市の教育委員会と連携し,そこを通じて支援の要請を受けた小学校に出向き,「出前おもしろ実験室」を開催しました. なお,「出前おもしろ実験室」とは,小・中学校に実験器具や材料を全て持ち込み,生徒児童が見るだけでなく全員が体験できる体験型科学教室で,本技術部出前おもしろ実験室プロジェクトにより,鳥取県内外で年10回程度実施しているものです.

 また,実施に際しては,本技術部と交流があり賛同得た, 大分大学工学部技術部,名古屋工業大学技術グループ, 東北大学金属材料研究所テクニカルセンター, 岡山大学創造工学センター技術支援部門の技術職員 が協力および同行しました.

実験概要

 次に挙げるような,科学に興味・関心を持つ内容や,授業を補う内容の実験を用意しました.
  身の回りの科学の体験
科学は特別なものではなく,身の回りにあふれています. そんな身の回りの科学を,五感に訴えかける驚きを与えたり, 身近にあるものを用いたりしながら,実験や工作を通して伝えます.

  新学習指導要領の単元に合わせた実験・工作
単元の学習や復習を補います.
教科書で習うことが実世界で生きていることを実感してもらいます.

  新エネルギーついての学習と実験
最近,注目されている熱電素子を使った発電体験を行います.
お湯と氷水などの身近にある温度差を利用して発電する実験を行い, 「温度差発電」のしくみについて学びます.

実施一覧

日付 対象 希望実験テーマ
平成24年2月14日(火) 石巻市立釜小学校 4年生 液体チッソ,ミニライトづくり ほか
平成24年2月14日(火) 石巻市立釜小学校 5年生 再結晶,楽しい実験
平成24年2月15日(水) 石巻市立湊第二小学校
 4年生〜6年生 (☆感想掲載)
楽しい実験
平成24年5月10日(木) 石巻市立開北小学校  3,4年生  
平成24年5月10日(木) 石巻市立開北小学校  5,6年生  
平成24年5月11日(金) 石巻市立湊小学校  3年生〜6年生 電気,空気,液体チッソなど
平成24年5月11日(金) 石巻市立中里小学校  5,6年生 液体チッソ等楽しい実験


 この事業は 一般社団法人国立大学協会 の 平成23年度・平成24年度 震災復興・日本再生支援事業 によるものです.


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